引越しの電気・ガス・水道は、旧居と新居を同時に考えると抜けやすくなります。第一候補は、住所と入室日時が決まった時点で新居の供給方法を確認し、ガスを使う住戸なら開栓の訪問枠を押さえることです。オール電化などガスを使わない住戸では、ガスの申込みはせず、電気・水道と建物独自の給湯・料金方法を確認します。
その後、必要な新居契約の開始と、旧居契約の停止を分けて進めます。「当日でも使えるはず」と予想せず、各窓口の受付結果を残してください。
先に結論:最初は3段階で進める
| 段階 | 最初にすること | 完了の目印 |
|---|---|---|
| 1. 新居の供給先を特定 | 契約書・入居案内を読み、不明なら管理会社へ聞く | 電気・ガス・水道の申込先と正式住所が分かる |
| 2. 新居の開始を確保 | ガスを使う住戸は訪問枠を先に確認し、必要な電気・ガス・水道を申し込む | 開始日、立ち会い、受付番号が分かる |
| 3. 旧居を止める | 最後に使う日を決め、現在の各契約先へ停止を申し込む | 停止日、最終請求、立ち会い、受付番号が分かる |
住所や鍵の受取日時がまだ決まっていない人は1から、決まっている人は2から始めます。旧居の契約者が自分でない場合は、家族など契約者に停止不要であることを確認して3を完了にします。
これは、2段のお弁当箱に電気・ガス・水道を3品ずつ詰めるのに似ています。旧居と新居の段を分ければ、どこが空いているか見えます。ただし、事業者同士が手続き内容を共有するとは限らないため、一括入力を使った場合も各窓口の受付完了を確認してください。
最初に管理会社へ聞くこと
新居の契約書、入居案内、鍵の受取案内を読み、分からない項目だけ管理会社に確認します。
- 電気・ガスの契約先が指定されているか、自分で選ぶのか
- ガスは都市ガスかLPガスか。開栓を申し込む会社はどこか
- 水道料金は水道事業者に直接払うか、管理会社・貸主へ払うか
- 一括受電、建物一括の給湯、備え付けのインターネットなど個別契約と異なる設備があるか
- 申込みに使う正式な住所、建物名、部屋番号
- メーターや設備の場所に、契約者だけで入れるか
広告に書かれた会社名だけで申し込まず、契約書類に記載された供給方法を確認します。旧居については、検針票、請求メール、会員ページ、口座・カードの利用明細から現在の契約先を特定します。
申込み前に用意する情報
窓口を開く前に、次を一枚にまとめます。
- 旧居と新居の正確な住所、建物名、部屋番号
- 契約者名、生年月日、電話番号、メールアドレス
- 旧居の停止希望日と、新居の開始希望日
- 旧居のお客さま番号、契約番号、供給地点特定番号など
- 最終料金と新居料金の支払方法
- ガスの種類、使用する機器、立ち会う人、当日つながる電話番号
- 鍵を受け取る日と、室内に入れる時間
識別番号の名称と必要項目は窓口ごとに違います。番号が分からない場合に、住所と本人情報で照会できるかを現在の契約先に確認してください。
手続きは六つの順で進める
1. 旧居と新居の連絡先を確定する
電気・ガスは、旧居の契約先と新居の契約先が同じとは限りません。水道も自治体をまたぐと窓口が変わります。同じ会社で停止と開始をまとめて入力できる場合でも、受付結果には二つの住所と日付が正しく入っているか確認します。
2. 新居のガス開栓枠を確認する
ガスの使用開始では、係員が設備、ガス種、給排気などを確認するため、立ち会いを求める事業者があります。東京ガスの現行案内では、使用開始時に立ち会いが必要で、本人が難しい場合は事情を分かる代理人でもよいとしています。
これは全事業者の受付期限や所要時間が同じという意味ではありません。新居のガス会社へ、訪問日、時間帯、代理人の可否、当日に確認する機器、費用の有無を聞きます。詳しい準備はガス開栓の立ち会いで分けて確認できます。
3. 新居の電気開始を申し込む
経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会は、空室で電気が使える状態でも、小売電気事業者との契約が必要だと案内しています。スマートメーターの遠隔操作などで、開始日まで通電していない場合もあります。
契約先へ正確な住所と開始日を伝え、受付完了を確認します。東京電力エナジーパートナーの現行案内では、登録した使用開始日以降にブレーカーを操作するよう案内しています。申込みを確認せず、先にブレーカーを上げて使い始める手順にはしません。
4. 新居の水道開始を申し込む
水道は自治体の水道事業者へ直接申し込む地域もあれば、建物側が検針・請求する物件もあります。東京都水道局は、使用開始・中止を3〜4日前までに申し込むよう案内していますが、これは東京都の案内例です。自分の新居を管轄する窓口の受付期間と申込方法を確認します。
入居前の掃除で短時間だけ使う場合も、開始手続きが必要か確認します。共用部や他室のメーターと見分けにくい場所で、管理会社の許可なくバルブを操作しないでください。
5. 旧居の停止日を決める
搬出後の掃除、立ち会い、鍵の返却まで電気や水を使うなら、その時間を含めて停止日を決めます。「引越しトラックが出る日」と「部屋を最後に使う日」が違うこともあります。
ガスの閉栓は、通常は立ち会い不要とする事業者でも、オートロック内など係員がメーターに入れない場合に立ち会いを求めることがあります。水道も、現地での最終精算やメーターへのアクセス条件を確認します。
6. 受付結果を一か所に残す
申込みを送信したら、次を保存します。
- 受付番号・申込番号
- 受付完了画面、確認メール、SMS
- 旧居の停止日と最終請求方法
- 新居の開始日と、当日の操作案内
- 立ち会い日時、時間帯、担当窓口
- 変更・取消し用のURLと電話番号
カレンダーには「申込日」より、新居の開始日、旧居の停止日、ガスを使う住戸では訪問時間を登録します。
「いつまで」は各窓口の受付結果から逆算する
全国共通の「1〜2週間前」や「当日でも可」はありません。住所と引越し日が確定したら、各窓口のWebフォームまたは電話で、申し込める期間と空き枠を確認します。
進め方の目安は次のとおりです。
- 賃貸契約後、正式な住所・部屋番号・供給方法を確認する
- 鍵を受け取り室内に入れる日時が分かったら、ガスを使う住戸では訪問枠を確認する
- 電気・水道の受付可能期間に入ったら、開始と旧居停止を申し込む
- 希望日ではなく、受付完了後に表示された日付を確認する
- まだ受付期間外なら、受付開始日にリマインダーを設定する
繁忙期という言葉だけで日数を決めず、実際の申込画面に出る日付を基準にします。希望日に空きがない場合は、入居日を変えるのか、ガスを使わず過ごす日を設けるのか、鍵を持つ代理人に立ち会ってもらえるのかを検討します。
旧居・新居の確認表
コピーして使える形にすると、停止と開始の取り違えを防げます。
| 確認項目 | 旧居 | 新居 |
|---|---|---|
| 正式住所・部屋番号 | □ | □ |
| 契約先・管轄窓口 | □ | □ |
| 契約者名・識別番号 | □ | □ |
| 停止日/開始日 | □ | □ |
| 立ち会いの要否 | □ | □ |
| 受付番号・完了通知 | □ | □ |
| 最終請求/支払方法 | □ | □ |
| 当日の操作・連絡先 | □ | □ |
実家から出る場合など、自分が旧居の契約者でなければ、家族や契約者へ停止不要であることを確認して旧居欄に記録します。引越し全体の期限は引越しやることリスト、開通に別工程があるネットはネット回線の開通期間で管理してください。
入居日に使えないときの確認順
電気がつかない
受付完了通知で、開始日、住所、部屋番号、契約先を確認します。開始日以降で、契約先からブレーカー操作を案内されている場合は、濡れた手で触らず、家電のスイッチを切ってから指定の手順に従います。設備やメーターの状態によって立ち会いが必要な場合もあるため、復旧しなければ契約先に連絡します。
焦げたにおい、火花、異音、水ぬれがあるときは操作せず、管理会社や契約先の緊急窓口に連絡してください。
ガスが使えない
開栓の訪問が完了したか、開始日と住所が合っているかを確認します。自分でメーターや元栓を開けて使用開始せず、申し込んだガス会社に連絡します。ガス臭いときは火気と電気スイッチを使わず、窓を開けられる状況なら換気し、建物の外からガス会社の緊急窓口に連絡します。
水が出ない
受付完了通知と、建物側の給水・請求方法を確認します。メーターボックス内に複数のバルブがある、封印や札がある、共用部に入る必要がある場合は、自分で操作せず水道事業者または管理会社に連絡します。水漏れや凍結が疑われる場合も同様です。
入居後の料金プラン見直しは別の作業にする
引越し時は、まず正しい住所と日付で開始・停止を完了させます。料金プランや電気・ガスのセット契約は、契約期間、料金計算、解約条件、特典の適用条件を書面で確認してから比較します。
経済産業省の資源エネルギー庁も、電気・ガスの契約では料金、契約期間、解約条件などの説明と書面を確認するよう案内しています。訪問や電話で急かされても、その場で現在の契約を止めず、事業者名と条件を確認してください。入居後の見直しは電気・ガスを切り替える前の確認に分けます。
確認に使った一次・公式情報
- 電力・ガス取引監視等委員会「電力小売全面自由化に関するFAQ」(空室で電気が使える場合も小売電気事業者との契約が必要)
- 資源エネルギー庁「電気・ガスの契約トラブルにご注意ください」(料金、契約期間、解約条件などの確認)
- 東京電力エナジーパートナー「お引越しの手続き」(電気の停止・開始、開始日以降のブレーカー操作、設備による立ち会い)
- 東京ガス「お引越しのお手続き」(ガス・電気の停止と開始、立ち会い条件)
- 東京ガス「ガスの使用開始時は、なぜ立ち会いが必要なのですか?」(ガス設備、給排気、ガス種などの確認)
- 東京都水道局「よくある質問/各種お手続き」(東京都での開始・中止手続きの案内例)
- 東京都水道局「水道の使用開始・中止等のお申込み」(開始・中止、短期間利用の手続き)
まとめ
引越しの電気・ガス・水道は、旧居の停止と新居の開始を二列に分けます。正式な住所と供給方法を確認し、各窓口の受付期間に従って申し込み、受付番号、停止日、開始日、立ち会い日時まで保存してください。
全国共通の締切や「当日でも大丈夫」という説明に頼らず、契約先から返ってきた受付結果を基準にします。これで、申し込んだつもり、旧居だけ止め忘れた、別の部屋番号で登録したという取り違えを減らせます。
いま契約書か入居案内を開き、新居の電気・ガス・水道の供給方法を3行に書いてください。住所と入室日時も決まり、ガスを使う住戸なら、ガス会社の受付画面を開いて訪問可能日を確認するところまでが今日の一手です。
よくある質問
引越しの電気・ガス・水道手続きはいつまでにする?
全国共通の期限はありません。住所、引越し日、契約先が決まったら、各事業者・自治体・管理会社の受付期間と空き枠を確認して申し込みます。ガスの使用開始で訪問日時を選ぶ場合は、その空き枠を先に確保します。
電気・ガス・水道で立ち会いが必要なのは?
ガスの使用開始は、設備と安全の確認のため立ち会いを求める事業者があります。電気と水道は立ち会い不要の手続きが一般的ですが、設備の状況、メーターに入れない建物、現地精算などで必要になる場合があります。契約先の受付結果で確認してください。
ライフラインの手続きに必要な情報は?
旧居・新居の正確な住所と部屋番号、契約者名、連絡先、停止・開始希望日、現在のお客さま番号や供給地点特定番号、支払方法を準備します。ガスは都市ガスかLPガスか、立ち会う人と連絡先も確認します。必要項目は窓口ごとに異なります。






